こんにちは、wasabi( wasabi_nomadik)です。
私は2015年の春にベルリンへ移住をしましたが、その年はドイツに流入してくる難民の数が過去最多になり、ドイツのみならず世界でも「難民」というキーワードが注目された年でした。そんな、ある意味 “激動”のタイミングでドイツにやってきた私は日常生活でも難民と関わる機会が多く、彼らの存在について深く考えさせられました。
そんな年に出した記事「命からがらドイツへ逃げて来た『シリア難民の友達』にインタビューしてみた」は本当に多くの方に読まれ、日本にもドイツの難民の状況を少しだけ伝えることができました。
それから自分でもどういう形でこのことに関わっていけるか考え、難民支援をしている人たちにインタビューをするほか、難民にデジタルノマドの働き方を伝えるプロジェクト「Digital Nomad For Refugees」を発足するなどしてきました。しかし、このプロジェクトは残念ながら失敗してしまい、その後私はまたどうやって自分が関わっていけるかをずっと模索していました。
ingeus GmbHとの出会い
そんな時に出会ったのが、ベルリンを拠点とし難民の就労支援を事業の1つとして行っている会社ingeus GmbHです。たまたま顔を出したイベントで代表のAntjeと意気投合し、難民支援の実情などを聞かせてもらい、彼らの考えているプロジェクトについても教えてもらいました。そこで気になったのが、難民としてドイツに来ているイスラム女性の話です。
女性がワークショップに出席できない現実
難民向けに生活指導や就労支援をするイベントに参加する多くの難民は男性がメインです。私はそれをAntjeに言われるまで気づかなかったのですが、たしかに過去に出席したイベントやワークショップでも女性の姿を目にすることはあまりなかったのです。その理由は、イスラムの女性は男性と同じ場所にいること自体がそもそもあまり良いことではなく、男性も「女性は家にいるもの」という意識が強い人が多いためワークショップなどがあっても女性が出席しにくい状況になっているのだそう。
そんな状況を考慮して「女子専用ワークショップ」という名前でワークショップを開くと、数多くの女性が現れたそうです。この試みはingeusだけではなく、Refugioなどベルリンの他の難民支援施設でも目にすることがありました。
難民の女性がドイツ社会とつながりを持つための「女子会」メンバーを募集します!
そこでingeusが最近発足したのがイスラム女性をターゲットとした「女子会」です。この女子会では、生活指導や語学のレッスンなどの実用的なワークショップも計画していますが、どちらかといえば「交流」に重きを置いています。今私たちがゆるく計画しているのは、寿司を一緒に作るパーティーや一緒にベルリンの美術館をめぐるといったアクティビティです。
このプロジェクトは本当に始まったばかりで今現在メンバーはほとんど集まっていない状況なのですが、一緒にイベントを開催したい、お手伝いをしたい、という方を募集しています。この記事は後日他言語に翻訳され、今度は難民の女性参加者を募集していきます。難民の女性参加者にかんしては、必ずしもイスラム教である必要はなく、どんな人でもウェルカムなので多くの人に参加いただければと思っています。(あえてイスラム女子会と名付けているのは、上記で述べたような難民の女性の中でも特にイスラムの女性がドイツで社会参画しにくいという状況を考慮してのことです。)
私もこの女子会が発展していくにつれて、自分のブログの仕事やネットビジネスの可能性、今現在サロンで開催している初心者向けプログラミング学習コース「HTML/CSSコース」の教材を活用してスキル伝授するなど、自分の活動と絡めたアクティビティを提供していけたらいいなと考えていますし、それを実現するベストパートナーを見つけられたような気がしています。
ingeusのこの「女子会」活動はジョブセンターからの資金提供を受けることができるので、実現したいアイデアがある方からのプレゼンも大歓迎です。
まだまだスタートアップで今後に期待!のプロジェクトですが、応援&支援をいただけると嬉しいです!