どうも、wasabi( wasabi_nomadik)です。
ベルリンを中心に注目を浴びてきているドイツですが、私の住んでいる場所が「ライプツィヒ」だと言ってピンと来る人はまだまだ多くありません。
一般的にはバッハをはじめとする著名な音楽家たちが活躍した場所として音楽や芸術の街として知られているのですが、実はライプツィヒはドイツの中でも書籍と出版産業が栄えた土地でもあるんです。
そもそもヨーロッパで初めて活字印刷が行われたのは1439年頃のドイツ。
世界で最初に活字印刷が行われたと言われているのは中国ですが、ヨーロッパではマインツ出身のヨハネス・グーテンベルクという金属加工職人、印刷業者が活版印刷技術を発明したことがはじまりです。しかし活版印刷の普及とともに神聖ローマ帝国は反カトリック的書籍を規制したため、17世紀まで出版産業の中心地であったフランクフルトから多くの出版業者がライプツィヒへ引っ越し、18世紀にはライプツィヒがドイツ語圏の出版の中心地として地位を確立したという歴史があるんです。
日本とのかかわりで言えば、あの岩波文庫はライプツィヒ発の出版社「レクラム文庫」をお手本に創立されたのだとか。なんだか意外なところで意外な繋がりがあって親近感が湧きます。
そんなドイツにおける活版印刷の歴史を間近で実際に見学体験できる博物館がライプツィヒにあります。その名も印刷博物館「Museum für Druckkunst」です。
正直行く前は小さな博物館だと思ってあなどっていたんですが、結果的にライプツィヒのお気に入りスポットベスト5に入るくらい素敵な場所で私は大興奮でした!今日は私がおすすめする博物館の見所をレポートします。
迫力満点の”現役”プレスたちに大興奮!
博物館のエントランスに入ってすぐのところに、こんな巨大なプレスが置かれていました。
その見た目は印刷機というよりかは船のよう!いきなりインパクト大の大物が出てきて期待が高まります。昔はこんな巨大な機械で印刷していたなんて、今のプリンターの性能のすごさを改めて実感。
期待を裏切らないヨーロッパらしい様相のプレスに惚れ惚れしてしまいます。これは「Toggle Press」と呼ばれるタイプのプレスで、装飾の華美さは当時印刷がそれほどまでに注目されていたことの表れなのだそうです。
こちらも同じくToggleタイプのプレス。後ろに見えるのはこれらプレスで印刷された印刷物です。デザインが今見ても本当に美しいです。
そして、私のテンションが一気に上がったのはこのプレス!どっしりと構えた様相がかっこよすぎます…!
この博物館がすごいのは、こうしたインパクトの大きなプレスが見れることだけではありません。一見すると”過去の遺産”に見えるようなプレスたちはすべて現役のプレスとしてアーティストやクリエイターによってこの博物館で今でも利用されているんです!
博物館にいるスタッフの方に頼むと、それぞれのプレスを実際に動かして印刷風景をデモンストレーションしてくれました。なんだか、印刷風景というよりもこれから列車で出発する人に見えるのは私だけでしょうか?大きな音とともに機械が動き出す様子は本当に感動しますよ!
工場好きやメカニック好きにもたまらない!
装飾の美しいプレスも良いですが、比較的近代に誕生したプレスの”インダストリアル感”もなかなか味があります。工場や機械が好きな人もかなり興奮するポイントが満載なので、その様子を以下写真でお届けします。


個人的に興奮したのはこの図。インクがこびりついてる感じとかっちりとしたインダストリアルな雰囲気がたまらない!フェチな話ですが、もう、この中に住みたい…!!!(笑)


このプレスはロシア制で、旧東ドイツ時代に使われたものだそうです。ヴィヴィットな緑色が素敵。
こちらはSchnell Pressと言って、早く印刷ができる印刷機として当時は画期的だったそうな。たしかにほかのプレスと比べても早く印刷物が出てきました。でも、これで当時は早かったのかと思うと今オフィスで使っているCanonのプリンターが優秀すぎて本当に現代のテクノロジーに感謝です。たまに止まるだけでイライラしてごめんね、と言いたくなります。
ライター垂涎!タイプライターたちがかっこよすぎる!
ライターとして大興奮したのは、数々の美しいタイプライターたちです!1900年頃ベルリンでLudwig Loewe&Coによって作られたこちらのタイプライターはハープのような美しさです…昔はこれで記事を書いていたとかかっこよすぎます。



