いつも通りキャンディが食べられる世界ではなくなった

hey what’s up,

ヨーロッパは日に日に、緊急事態。

ポルトガルで自宅待機している今の私が感じていることを書くね。

これは確実に長期戦。

「コロナが終わったら、またいつもの日常が戻ってくる」という考え方は通用しなくなると思っている。

それは、良い意味でも悪い意味でも。

 

スタンフォード・マシュマロ実験というのを聞いたことがある?

これは子供の自制心と将来の社会的成果の関連性を調べるために1970年代に行われた実験で、被験者の子供にマシュマロやキャンディーを与えて「今このキャンディを食べてもいいけれど、あと15分待ったらもう1つあげる」と言って待てるかどうかを観察するというもの。キャンディを最後まで食べずに我慢して2つめのキャンディをもらえた子は全体の3分の1だったとか。それで、我慢できた子はその後の学力、社会的成功の面において我慢できなかった子に比べて大きく差を開くことができた、というもの。

 

この実験のことは、昔なんかの自己啓発本で読んで覚えてただけなんだけど、ふとこの話を思い出した。

 

日本や中国でコロナが騒がれ始めた最初の頃、ヨーロッパの人はとても呑気だった。

「アジアは今やばいらしいね〜。こっちは全然だよ」みたいな。

それが1ヶ月したら状況がまるで変わってしまった。なぜかって、対岸の火事としか思ってなくて危機感が全然なかったからだよね。ベルリンではコロナパーティーとかやってたし、クラブも普通に開いてたし、ポルトではコロナを祝うビーチパーティーとかやってる輩もいた。

 

目の前のキャンディを我慢できずに食べてしまったせいで、今ヨーロッパは自宅待機、外出禁止という大きな代償を払ってる。私はヨーロッパが悪いとか、責めたいわけじゃない。そんなことしても無意味だし、そもそも今の世界が抱えてる根本の問題は人々がなんでも「他人事」で、人の痛みを想像し、自分のこととして捉えられないことにあると思っている。だからこれは世界中の課題なんだと伝えたい。

 

日本の人に伝えたいのは、この代償がめちゃめちゃ辛いので、同じ思いをして欲しくないということ。そして、もし同じ状況になってしまうとしたら先にそれを体験している身としてどうこの状況を捉えたらいいのか、少しでもヒントになることがあればシェアしたいと思って書いてます。

 

ポルトガルの詳しい状況については、noteの連載で書いたのできになる人はそれを読んでもらうとして、直近の話で言うとポルトガル人のフラストレーションが溜まってきていて、人々がみんな警戒している。いつもなら目を合わせてくれる場面でも、目も合わせない。ヨーロッパに住んだことのある人ならこれだけでもいかに異常かわかると思う。私のポルトガル人の友達は最近就職し、外出自粛になる前にみんなで就職祝いの飲み会をしたばかりだったけれど、今日3ヶ月間のレイオフ(一時解雇)されてしまった。イライラしすぎてバルコニーから叫んでる人もいた。仕事がなくなって家賃支払えない人もいる。グループwhatsapp (日本で言うグループLINE)には、感染の疑いがある友達からの投稿が出始めた。友達のお父さんが感染しただの、誰々の家族がお亡くなりになった、とかそういう話も身近に聞くようになっている。

 

この前は道路を歩いてて、ついに「シナ・シナ!」と言われた。まぁ、この程度のことはいろんな場所を旅していると普通に起こることだけど、ポルトガルでそういうことを言われたことがなかったので「ついに来たか〜」と思った。この状況において、別にその人を責めようとも思わない。みんな自分の恐怖と戦ってるんだな〜って思うから。

 

それで今私が一番伝えたいのは、こうなってから危機感を持つのじゃ遅いということ。

こういう状況になってから危機感を持ち始めると、準備していた人に比べて感じる不安が倍増する。八方塞がりで、何もできない感覚がすごく強くなる。

 

いつも通り暮らせると思っていたのにある日突然、ハイ終わり。みたいな状況が一番落差がヒドくて辛い。

自宅待機になって思うのは、ウイルスよりもメンタルが落ちることの方が怖いということ。

でも、「こういう状況でもポジティブでいる!」ということと、ウイルスに対して「楽観的になる」ことは違うのだと伝えたい。

 

今のこの状況においてのポジティブとは、私にとって「我慢していつかキャンディをもらうこと」をモチベに希望を絶やさないこと。私は日本の状況を見ていて心配になる。今、少しづつ我慢していくことで一気に落ちる危険性を回避できるのに、そうしてない。政治家も、全然何言ってるかわからないから何も言ってないのと一緒。

 

もし仮にこれで神風が吹いて、ハイ!世界のウイルス全部なくなりました〜!で、結局みんなハッピーになるならそれはそれですごく嬉しい。私の心配が杞憂になってくれたら、こんな無駄に騒いでたバカなブログあったよな〜とか全然笑ってもらってOK。でも、そんなことどうでもよくなるくらい、今のヨーロッパの状況が辛すぎるので、日本にそうなってほしくないよ。ただただ、その気持ち。

 

ここまで世界のパラダイムシフトが起きている中では今後「キャンディ」の定義さえ変わっていく。それは今までで言うところの経済的豊かさとか、社会的評価とか、そういうんじゃなくなっていく気もする。少なくとも、私にとってはキャンディの定義はそういったものではなくなってしまった、完全に。

 

「コロナが終わったら、またいつもの日常が戻ってくる」というのは、実は後戻りな考え。

だって人間もそうでしょ。過去の辛い出来事を背負いながら生きていくから。過去の辛いことが起きる前の自分には、戻れない。「あの時の自分は何も知らなくて、怖いもの知らずで、輝いてたな〜」とか、思うことありません?私はあるなぁ〜。

 

でも、辛いことを経験したからこそより人間として深くなれたし、大きくなれた。

傷を抱えながら前を向いて生きてくのが人生。それが本当の強さだしね。

 

だから、私はコロナが終わってもまた前みたいないつもの日常は戻ってこないと思う。

でも、ここを踏ん張って前に進んだら今まで見たことのない新しい日常が待っていると信じている。

それは、ものすごく強くて、しなやかで美しい世界だと思う。前の世界よりも、ずっとずっと良いものが。

今の私にとってのキャンディは、そういう世界を見ること。でも、そのためには代償は払わなくてはいけない。

 

「ウイルスなんて大丈夫」って思ってる人に、本当伝わってほしい。

そういう問題じゃねえよ、ということ。お願いします。

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2015年からドイツ・ベルリンに在住し、現在はポルトガルにも拠点を置きながら世界中を飛び回って仕事をするスタイルのwasabiがあなたのビジネスを広げるアンバサダーとしてイベント主催、MC/日英独通訳、現地リサーチからコンサルまで承ります。

 

現在はモビリティ、インフラ、BlockchainとAI、アート関連のお仕事を中心に承っていますが、特にジャンルは問いません。

 

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