『就活への疑問』からベジタリアンになった私

どうも、1年半ベジタリアンをしているwasabi( wasabi_nomadik)です。

突然ですが皆さんは、お肉好きですか?

今でこそ肉や魚を食べませんが、かくいう私もお肉大好きでした。

そんな昔の私を知っている人は、「肉をたべない」と公言している私をみて驚きを隠せない様子の人もいますし、始めの頃「ベジタリアンになる」と言ったら、「あー絶対続かないね」、なんて言われたことも何回かあります。

 

確かに、あれだけお肉が好きだった人がいきなり肉をやめる、なんて言ったら、ヘビースモーカーがすぐにはタバコをやめられないのと一緒で、「続かないだろう」と思うのも無理はないのかもしれませんが、私がお肉をやめた大きなきっかけの一つは意外な事に「就活への疑問」でした。

 

もちろん、ベジタリアンになった直接の理由は他にもあります。大量生産の食肉産業の倫理観、動物愛護、環境問題、地産地消の合理性等々・・・挙げたらキリがないのですが私がこのような問題を意識するようになった大きなきっかけはやはり、「就活」という日本社会のシステムに疑問を持ったことが始まりです。私が最も声を大にして言いたい事は、ベジタリアンになる理由は「ダイエット」や「健康」のためだけではなく、もっと複合的な理由からベジタリアンになることもあるのだということです。

 

【きっかけとなった疑問】

自己実現の方法は一つしかない?

世の中の大学3年生が心配し始めることと言えば、そう「就活」です。その時私はイギリスへ交換留学中で、帰国後は1年卒業を遅らせる予定でいました。なぜかというと卒業間際の帰国のタイミングでは就活には間に合わず、せっかくの新卒ブランドが使えなくなってしまうのでそれならば1年卒業を遅らせて「新卒」で仕事を見つけられるようにと考えていたからです。留学中に取り損ねた単位は半年留年すれば取得できたのですが、そのときの私は半年留年で9月卒業することを理由もなく怖がっていました。なぜなら私の周りに同じようなことをしている人が全くいなかったからです。と、同時に私はなぜ日本は新卒でないと就職がしにくいのか、就職する時期が4月と決まっているのかというすごく単純な疑問を持ちました。

 

そんなことをイギリスにいるときから考えていましたが、私の周りの友達は大学在学中から自分の興味のある会社にインターンシップをしたり、自分の好きなこと(アートや音楽)を思いっきり楽しんでいる人達ばかりでした。私はアーティストの友達が多かったのですが、その多くはアートや音楽だけで生計を立てているわけではありませんでした。それでも自分はアーティストであると名乗り、制作しているときが一番楽しいと言う彼らをみて衝撃を受けたのを覚えています。

 

なぜならそのときの私は仕事でしか自己実現ができないものだと思い込んでいたし、実質的に生計を立てている仕事こそが「名乗るべき肩書き」だと思っていたからです。しかし彼らを見ていると、食べていくために稼ぐ方法が例えアート以外であったとしても自分のやりたいことは「アート」であり、表現していくことに人生の意義を見出しているように見えました。

 

この時、世の中には色々なライフスタイルがあって、色んな自己実現の方法があるのだということを私は知ったのです。

 

就活を考え抜くことによって自分の「人生そのもの」を考えさせられた

そんな風に色々なライフスタイルで、もっと直接的に「自分の人生」について考えている人達を見てから帰国した私は、理由もなく就活に焦ることをとても疑問に思っていました。自分のやりたいことが応募する仕事に直結しているという人はおそらく1人くらいしか会った事がありません。なぜ、この会社に応募するのかと聞いても「ここでの経験は将来自分のやりたいことに役に立つから」と、全く関連性がないような会社に応募している人も多くいました。

 

なぜ、皆が同じ黒いスーツを着るのか、同じような方法で同じ時期に仕事を探すのかという日本社会の就活システムの根本的な疑問を考え続けていると、もっと大きな意味で「資本主義が持つ問題」を考えるようになりました。なぜ、日本は残業が多いのか、なぜお金を稼ぐ事だけが正義で本質的なことは誰も議論していないのか等、今まで考えた事のなかった疑問が頭をよぎるようになります。大企業に入ったことがないので正確なことは言えませんが、私にとって大きな会社で働いてしまえば、自分のしている仕事がどういう風に社会に影響を与えたり貢献しているのかが直接的に見えにくくなってしまうような気がしました。

 

私は「自分の責任が持てる範囲で生活をしたい」と考えたとき、自分が殺したわけではない、しかも大量生産で生産者の顔も見えにくい「肉」を食べるのは何かが違うような気がしたのです。自分が想像できる範囲のものを食べようと、今はそう思って野菜を中心とした食生活をしています。

Youtube等で屠殺の様子を見ても、殺された動物がベルトコンベアーに乗っている様子をみても「何かがおかしい」という風に直感的に疑問を抱きますし、自分が大きな牛や豚を殺せるかを考えると、到底自分にはできないことだと思います。*マクロビの考え方でも、大きな動物を殺せるだけの体力がある人間はその分のエネルギーを時々動物から摂取するのは理にかなっているとする考え方があります。また、私がとても共感したのは「追いかけて逃げるものは食べないこと」という考え方です。

 

人間にとって「食べる」という行為は「生きる」ということの根幹を成す一つの要素であると私は考えます。食べるという事は言うまでもなく、人間にとってとても大切なことなのです。

それはもっと根本を辿れば息をするということも同じですし、だからこそ呼吸に集中する瞑想やヨガなどはしばしば人生にとって大切なことを気づかせてくれるのではないでしょうか?

 

私は自分が食べるものをきちんと選び、食べるという事を徹底的に考える事によって人生とは何かを考える大きなきっかけを掴む事ができました。

 

私は今のところベジタリアンという考え方が最も自分の考え方に則していると考えているので、肉を食べない生活をしていますが、もちろんベジタリアンが正義で、全ての問題への回答だという訳ではありません。ベジタリアンも色々な矛盾を抱えていますし、多様性を尊重するのであれば肉を食べる人を尊重すべきだと思います。ベジタリアンの中には「ベジタリアンが正義」だと考えて疑わない人も多くいますが、私は個人的にそれは違うと思っています。しかし、そうやって確固とした思想に基づいて実践しているからこそ物事は変化するのであって、実際ヨーロッパではベジタリアンの考え方が浸透しています。その点で私は「ベジタリアンが正義」だと言い切る人に対して一定の尊敬の念を抱いています。

 

こんな風にして、「就活」という一見全く関係のないように見えるキーワードからベジタリアンになることを選んだ私。この事が示唆しているのは、生きるという事、働くという事と食べる事、もっと大げさに言えば「全て」は繋がっているという事です。

 

もっと詳しくこうした思想を知りたいと思う方は桜沢 如一の著作、「ゼン・マクロビオティツク―自然の食物による究極の体質改善食療法」を是非読んでみてください。彼は日本の思想家ですが主にヨーロッパで東洋の食文化から西洋の医学や倫理観に疑問を呈し、影響力を与えた人物です。この本は最初にフランス語で書かれ、出版されたので日本語版は翻訳された原稿となっています。

 

ドイツに住むベジタリアンである私が普段何を食べているのか、もし興味がある方はこちらの過去記事もどうぞ!

*マクロビ=マクロビオティックの略称。第二次世界大戦前後に食文化研究家の桜沢如一が考案した食事法。

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