ザクセンハウゼン強制収容所で考える「人間の闇」

どうも、ドイツの歴史に興味があるwasabi( wasabi_nomadik)です。

今週は日本から友達がベルリンに観光に来ているため、毎日一緒にあちこちを探索しています。

私はベルリンに住んで5ヶ月が経ちましたが、普段ここで普通に生活していると意外と訪れたことがない場所が多く、改めて時間を作ってベルリン観光するとこの街が持つ深い歴史ーそれはしばしば暗く重い歴史ですが、その新たな一面を知る事ができるのでとても興味深いです。

 

その中でも私が前からずっと行きたいと思っていた場所があります。

それがこの「ザクセンハウゼン強制収容所」です。

title_sachsenhausen

ここはベルリンから約1時間弱ほどの郊外、「Oranienburg」駅から徒歩で20分の場所にある強制収容所です。ナチスドイツ時代に共産党員や社民党員などの政治犯が収容され、後に多くのユダヤ人が収容され、強制的に労働をさせられた場所です。多くの拷問や殺戮、餓死などで多くの人間がここで亡くなりました。

sachsenhausen01収容所までの道のりは、のどかな住宅地です。ベルリンから1時間弱でこんな風景が見られるのは面白いですよ。私はここに来る前に、ベルリン在住の中村真人さんのブログ、「ベルリン中央駅」の記事を参考にしました。

ベルリン中央駅

とても詳しいアクセス方法や事前に知っておいて役立つ情報が満載なので、是非参考にしてみてください。

ザクセンハウゼン強制収容所に関しての詳しい解説が第5回に渡って写真付きで載っています。現地には日本語翻訳されたパンフレットがありますが、簡単にしか説明されていないのでこうした日本語での情報は貴重だと思います。これを読んでから行くとより一層理解が深まるので是非目を通してみて欲しいですし、行く予定のない方もこれを読むとナチスが一体どんなことをしていたのかや、この場所についてもっと興味が湧くかもしれません。

sachsenhausen09

入場料は無料だったので、3ユーロ払って英語のオーディオガイドを借りました。(日本語オーディオはないそうです。)最初は借りる予定がなかったのですが、ひとつひとつかなり詳しく説明をしてくれるので実際とても助かりました。もし見学にじっくり時間をとれるなら、英語オーディオの情報量はパンフレットよりも圧倒的に多いので是非利用してみるといいと思います。

sachsenhausen06

強制収容所はかなり広いです。あちこちに収容者が住んでいたバラック跡や、労働を強いられていた場所が残っています。四方八方に監視塔が立ち並んでいて、当時の収容者が24時間休みなく監視されていたことを思うと、その異常さにぞっとします。収容者はなんと歩くスピードまで決められていたそうで、少しでも変な動きをする人がいれば(例えば脱走を目論んで走ったり)即刻発見されて死刑等の処罰を受けていたそうです。

sachsenhausen05収容者達は労働が終わってバラックに帰っても平穏はありません。狭い部屋に何百人も押し込まれ、寝る隙間もなく体育座りで寝ていたそうです。トイレは共用で、仕切り等ありません。これを何百人もの収容者が共同で使用しており、使用できる時間も朝に限られていたとか。

sachsenhausen04

これは洗面台。これも多くの収容者達が共同で使っていました。とても暗く、嫌な感じのする場所です。

sachsenhausen03拷問は収容人が住むバラック内でも行われたそうです。このむち打ちの刑に使われる拷問器具は別の建物に展示されています。

sachsenhausen02

 

数多くの残虐な拷問や殺戮が行われた場所だけあって、その場所から感じる負のエネルギーに押しつぶされそうになりました。人間はここまで愚かになれるのか、ここまで感情を失くして人を痛めつける事ができるのかとその事実に圧倒されました。と、同時にこの拷問の話や、ナチス独裁の話等を展示で見る度に私がインタビューしたシリア難民の友人の話とあまりにも似通っていて、「昔はこんなひどいこともあったんだなぁ」とは一言で片付けられない思いでした。一緒に行った友人とも話していましたが悲しい事に、ヒトラーに限らず人間にはどこか「人をいじめたい欲求」や「人より上に立ちたい願望」が隠れているのだと思います。ヒトラーはたまたまそれを実行に移して大量の人間を殺したから注目を浴びただけであって、多かれ少なかれこれらは人種に関係なく人間誰しもに共通する心理なのかもしれません。行われた拷問の内容も驚愕ですが、ヒトラーも人間であり、彼に共感し付いていった人間が多くいたことが最も恐ろしい事だと思います。

私はこのユダヤ人精神分析学者が書いた強制収容所体験記を読んだ衝撃が今でも忘れられません。

極限状態においては人は人間性を失う、つまりは感情を失ってしまうという記述がありました。

もっと言うと、極限状態において生命を維持するのに人間の感情は邪魔なのです。

なぜなら感情の起伏や落胆が大きいと(例えば一度期待をさせられたことが大きく裏切られる等)、その分人間は多大なエネルギーを消耗し、命に関わると。著者は自らの体験からそう語ります。人間の精神と肉体はそれほど強い相互関係にあるのです。

 

こうした事実を認め、過去の歴史から客観的に分析をしてどうしたらこのような惨劇が二度と起こらないようにするかを逆算して考える必要があると思いましたし、ドイツはそれを実行するがためにこうして強制収容所を公開し、しっかりと歴史を忘れないようにしているのでしょう。さて、日本はどうでしょう?大切な事は民衆に知らされ、しっかり議論され、過去の過ちを含めた正しい歴史認識ができているでしょうか?ドイツの暗く重い歴史を覗きながら、今の日本についても考えさせられる、そんな訪問となりました。

 

 

月額制オンラインサロンを始めました!

DMMサロン

「海外移住やフリーランスの仕事をするために、まず何からどうやって始めたらいいの?」

こんな疑問を解決すべく、この度DMMオンラインサロンにて3ヶ月集中型のスクールを開講しました!