ドイツでアーティスト・アート関係のフリーランサーが加入できる「芸術家社会保険KSK」とは?

dj finanz kleinunternehmer
LINEで送る
Pocket

どうも、wasabi( wasabi_nomadik)です。

ドイツ認定のファイナンシャルアドバイザー山片さんにドイツフリーランスの税金、年金、保険などについて気になる質問をしていく本シリーズ。

 

前回はドイツフリーランスの税金にかんする話として「Kleinunternehmer」という制度を紹介しましたが、今回はドイツに来てアーティストやクリエイティブなフリーランスの仕事もしくはジャーナリストをする人が知っておくとお得な「芸術家社会保険KSK」について紹介します。

 

 

芸術家社会保険KSKとは?(※2016年11月時点の情報です)

KSKとはKünstlersozialkasseの略で、日本語で言えば”芸術家社会保険”を意味します。ドイツは社会的にアーティストをバックアップしようとする姿勢があり、これは芸術家(例:音楽家、画家、彫刻家、写真家)および芸術教師、フリーランスのライター、著者、アート関係の翻訳家などアートに携わる人が対象になっている社会保険です。

 

KSK申込書に記載されている情報よれば、対象となる職業は大きく分けて主に4つ。音楽、彫刻、舞台、文筆です。文筆の場合はかならずしもアート関係である必要はなく、ジャーナリズムなども対象に含まれます。

 

社会保障加入にあたっての条件は以下のとおりです。

 

  • 上記の職業としての*年収(見込みまたは数年以内の見込み)が 3900EUR(月平均325EUR)以上
  • 上記の職業がメインの仕事で収入の大部分を占めていること。
  • ドイツ国内の顧客に対しての仕事もしていること。ドイツに住んで、ドイツで仕事(作業)をしていても、顧客が全てドイツ国外である場合には加入できません。
  • 翻訳家の場合は、仕事の大部分が映画の翻訳などアート関係である必要があります。
  • 学生の場合、週20時間以上仕事をしている場合は加入可能
  • Webデザイナーの場合、Webサイト作成・管理が仕事の大部分を閉める場合はKSKには加入できず、仕事内容の大部分がデザインなどのアート的仕事でなければいけません。

 

※質問があったので追記します。

上記で言う「年収」とは売り上げから経費を引いた「年間利益」のことです。ちなみに経費は仕事上の経費なので家賃や健康保険料などは経費として計上できません。

 

KSKに加入すると何が良いのか?– KSKが社会保障費の半額を負担してくれます。

 

ちなみにKSKは健康保険ではありません。KSKは法定年金や介護保険など総合的な社会保障制度のことで、ドイツで国民全員に義務として課せられている健康保険への加入はプライベートもしくは法定健康保険のどちらかを選ぶ必要があります。

 

KSK加入における利点の1つとして、法定健康保険に加入すれば保険料は収入の8.2%だけで済むことが挙げられます。

たとえば月々1,000EURの収入ならば保険料は82EURのみ支払えば良いことになります。
フリーランスの場合、法定健康保険では毎月保険料は約毎月380EUR(2016年)もかかってしまいます。条件を満たして減額制度を利用した場合は初年度の毎月保険料は約260EURです。

 

現在法定健康保険に無料で家族加入している場合は毎月平均415EUR(2016年)より多くの収入があれば、やはり毎月保険料が約380EUR(2016年)もかかってしまいます。ドイツの保険はお高いです。

 

それを考えると芸術家および芸術関係のフリーランス業務をしている人はKSKへ加入したほうがお得です。

 

上記にプラス、そのほか法定年金の自己負担が約10%+介護保険などを足して毎月収入の約20%をKSKへ支払います。

 

KSKへの加入方法

 

KSKへの加入はまず、以下のリンクから必要事項を記入して登録、その後ページのサイドバーにあるダウンロードリンクから手続き説明と「Fragebogen(質問用紙)」を含んだファイル「Anmeldeunterlagen」をダウンロードしてFragebogenへ必要事項を記入します。その後アート活動を証明する証拠書類とともにKSKへ郵送するという手順です。

 

 

ドイツ語ができる人であれば比較的簡単な手続きかと思いますが、私は挫折しました(笑)Fragebogenはもちろんすべてドイツ語ですし、間違った箇所に間違った情報を書いてしまっていないか、間違った箇所にチェックを入れてしまっていないかとても不安になってしまったので山片さんへKSK申請のサポートを依頼しました。

 

日本語で情報をヒアリングしてくださり、その情報にしたがってFragebogenへの記入や必要書類のリストおよび説明を提供してくれたのでとても助かりましたし、申請にあたっても気をつけるべきことや知っておくと有利になる情報もあるので、そういった情報を個別の状況に合わせて提供してもらえたことも良かったです。

 

私が知る限り、日本人に限らずドイツ語が未熟な外国人のフリーランサーやアーティストの人もKSKの申請は挫折している人や困っている人が多いのでサポートを利用することはおすすめです。無駄なストレスや不安を感じることもありませんし、手順をきちんと理解することができるので次から周りで困っている人がいれば助けてあげることができるかもしれません。

 

KSKは申請してから審査結果が届くまでに時間がかかることがあるので、なるべく早めに申請することをおすすめします。

KSKにかんする情報は山片さんの以下のブログ記事も参考にしてください。

 

 

◆KSK申請のサポート依頼、および質問は以下のコンタクトフォームより山片さんへお問い合わせください。

(メールは直接山片さんへ届きます。)
[contact-form-7 404 "Not Found"]

 

動画はこちら!

 

ドイツ認定のファイナンシャルアドバイザー山片重嘉さんとは?

yamakata_shigeyoshi
温泉と医療の街として知られるバート・ナウハイムにて。

 

千葉県柏市出身。1998年にドイツへ移住。

現在は音大講師の妻と二人の娘に囲まれて、フランクフルトの北40kmにあるアールヌーボー(Jugendstil)の建物の美しい温泉街バート・ナウハイム(Bad Nauheim)在住。

ドイツに来てからは文化交流、和太鼓のヨーロッパコンサートツアーの企画運営、持続可能農業プロジェクトの運営などに携わる。現在はドイツに住む日本人へお金にまつわるあらゆる相談やプランニング、契約代行サービスなどを承っているほかブログDJ Finanzでも情報発信中。ドイツ生活情報サイトドイツニュースダイジェストでは税金、ローン、保険や年金などにまつわる話を好評連載中。

LINEで送る
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


月額制オンラインサロンを始めました!

DMMサロン

「海外移住やフリーランスの仕事をするために、まず何からどうやって始めたらいいの?」

こんな疑問を解決すべく、この度DMMオンラインサロンにて3ヶ月集中型のスクールを開講しました!